夜景遺産認定地
わかとおおはし
若戸大橋深紅に染まる橋梁ライトアップは2本の大きな主塔を燃えるトーチに見立て、夜にインパクトを放ちながら深い陰影と重厚感を感じさせる見事な存在。
北九州市の若松区と戸畑区を結ぶ洞海湾に架設された吊り橋。橋の長さは627m。1962年の建設当時は東洋一の長さを誇り、日本の長大吊橋の先駆けと称された。2022年に国の重要文化財(建造物)に指定。吊り橋の赤い躯体は北九州市のシンボル的存在として市民に愛されている。2018年よりライトアップが開始。深紅に染まる橋梁ライトアップは2本の大きな主塔を燃えるトーチに見立て、夜にインパクトを放ちながら深い陰影と重厚感を感じさせる見事な存在だ。ライトアップの視点場は主に若松側と戸畑側の両岸の二箇所。若松側の街灯やベンチなど夜間の環境も整う「若松南海岸」は人気スポットだ。周辺には「北九州旧古河鉱業若松ビル」や「上野ビル」など大正時代の洋館があり、レトロな雰囲気を作り出している。洞海湾の対岸に広がるマンションやナトリウム灯が水面を照らし、濃紺の空や公園の樹木の緑色など色彩のコントラストがはっきりした艶やかな若戸大橋を楽しめる。一方、戸畑側の視点場である「お汐井汲みの場」では橋のライトアップを一身に浴びるようなダイナミックな光景が楽しめる。毎年7月に行われる「くきのうみ花火の祭典」では、橋に仕掛ける“ナイアガラの滝”が名物。洞海湾に降り注ぐ美しい光模様は一見の価値あり。小倉港から出港する「夜景観賞クルーズ」に乗って、ライトアップされた若戸大橋や工場夜景を楽しむツアーもお勧めだ。