夜景遺産認定地
キンシュウコオオタキライトアップ(ユダチョサダム)
錦秋湖大滝ライトアップ(湯田貯砂ダム)2002年に建設された「湯田貯砂ダム」、通称「錦秋湖大滝」では、特徴的な構造を活かし、滝の内部からライトアップを行うことで17本の水流に対して1本ずつ光の筋を生み出し、見事な滝のグラデーションカラーを創出している。
錦秋湖は秋田県と岩手県の県境に位置し、1965年に重力式アーチダムにより形成された堤高89.5mの湯田ダムに係る人造湖。その上流部にあり湖が機能不全に陥らないよう、2002年に建設された幅123m、高さ17.5mのダムが通称「錦秋湖大滝」である。正式名称は「湯田貯砂ダム」。施設の特徴は、水が放流される様子を滝の内側にある通路から鑑賞できること。巨大な水のカーテンと例えられ、水位が低くなる時期に一般開放されている。毎年7〜10月頃、滝を七色に彩るナイトイベント「錦秋湖大滝ライトアップ」を開催。滝の光演出と言えば外側から水流に向けて光を照射するパターンが多いが、ここでは特徴的な構造を活かし、滝の内部からライトアップを行う。計17本の水流に対して1本ずつ光の筋が生まれることで見事な滝のグラデーションカラーが創出されるためだ。その絶景の見事さを一言で伝えるならば、雄大な自然が生み出した“奇跡のムーンレインボー”と言えるかもしれない。2019年以降、夜間の観光促進を目的にLED照明を導入。滝のライトアップを常設で実施した事例は全国初の取り組みで、ライトアップの魅力的な景観を町全体が積極的に観光面で活用している。2019年の「錦秋湖大滝サマーLIGHTフェスティバル」では、滝のライトアップを内側から体感するガイドツアー「滝の中の歩行体験」や近隣施設に宿泊した人だけが利用できる「ライトアップSUP」を試験的に実施し好評を得た。「錦秋湖大滝ライトアップ」は、今や多くの人が訪れるほど注目され、初夏から仲秋にかけて町を鮮やかに彩る新たな夜間観光資源として欠かせない存在となっている。