夜景遺産認定地
たかとうやまこうえん
高塔山公園戸畑方面より若戸大橋を渡ると正面にそびえ立つ標高124mの高塔山。山頂部の公園には四季の花々が植えられ、春は桜やツツジ、初夏はアジサイの名所として多くの人で賑わう。
戸畑方面より若戸大橋を渡ると正面にそびえ立つ標高124mの高塔山。山頂部の公園には四季の花々が植えられ、春は桜やツツジ、初夏はアジサイの名所として多くの人で賑わう。1956年に若松市(現・北九州市若松区)は高塔山公園整備の一環として、万葉の歌にちなんだ若木50数種を集め、万葉植物園を開設した。そのほかにも高塔山頂上のコンクリート堂の中には、背中に釘のささった虚空蔵菩薩(通称:かっぱ地蔵)がまつられており、若松出身でこよなく郷土を愛し生涯を文学に捧げた作家・火野葦平の小説『石と釘』によって、広く知られるようになった。毎年7月には河童伝説にちなみ、約2000人のタイマツ行列がまるで炎の大蛇のように高塔山へうねり登る「火まつり行事」が開催されている。展望台は園内の中心部に広々とした鑑賞スペースが整備され、夜には小倉市街地から響灘までの夜景のパノラマが視野を埋め尽くす。特に夜景を印象づけるのは、市民のランドマークでもある、真っ赤な若戸大橋の圧倒的な存在感だ。また、八幡・小倉エリアにかけての工場群のナトリウム灯も水際から力強く主張する。さらに住宅やオフィスの灯りも加わり、日本を代表する産業都市の底力溢れた都市夜景には誰もが魅了される。夜間照明はもちろん、ベンチやトイレの設置、車椅子用スロープなど、夜景を楽しむための環境は充分に整備されている。