夜景遺産認定地
おばすてえき
姨捨駅長野県千曲市にあるJR篠ノ井線の駅。山の中腹に位置し、全国でも数少ないスイッチバック方式(急勾配を登坂するためにとられた運転形式)を擁する駅である。
長野県千曲市にあるJR篠ノ井線の駅で標高551m。山の中腹に位置し、全国でも数少ないスイッチバック方式(急勾配を登坂するためにとられた運転形式)を擁する駅である。駅舎は大正デモクラシー時代の木造設計で、1934年に完成したもの。古くは貨物や小荷物も取り扱っていたが、今では完全に無人駅となった。当駅のホームから見下ろす善光寺平は絶景として知られ、根室本線の狩勝峠(現在は廃止)、肥薩線の矢岳駅と共に「日本三大車窓」の1つである。また、高知県桂浜や滋賀県石山寺(京都東山との説もある)と並び、従来から日本三大名月の里に数えられ「お月見の名所」としても有名。俳聖・松尾芭蕉が「更科紀行」で詠んだ「おもかげや姨ひとりなく月の友」の句碑が姨捨駅近くの長楽寺山門に「芭蕉翁面影塚」として設置されている。眼下には川中島の戦いの場として伝えられた善光寺平の夜景がパノラマ的に鑑賞可能。月が棚田の水面に反射する姿は日本の原夜景のひとつと言える。2010年駅舎リニューアル工事によって開業当時の様子が復元されたが、2番線ホームには展望デッキや善光寺平向きのベンチなど設備も充実し、夜景鑑賞にも最適。2012年夜景を楽しむ臨時列車「ナイトビュー姨捨」を運行。夜景観光にも積極的に取組みをみせている。